演奏会の裏側①〜裏方と表方〜

今日は演奏会業界の裏側、専門用語のお話。

クラシック音楽に縁のない方でも「裏方」という言葉を聞くことはよくあるでしょう。
一般的に思い浮かべるのは、表舞台に出ない人々、舞台に上がる人以外の人たちのことでしょう。

大きな意味では間違っていないかもしれません。

ところが、演奏会業界では「裏方」の他に「表方」という人たちもいるのです。
さて、「表方」とはなんでしょう?

読み方は「おもてかた」。そのままです。
「表」とは舞台よりもお客様側、つまり客席、ロビー、受付周り、その全てが「表」。
そのエリアを担当する人を「表方」というのです。

それに対して、「裏」はステージより奥側、つまり舞台セット、証明、音響、それに伴う全て、
そして演奏者サイドのことを担当するのが「裏方」です。
表周りを担当する私たちは、「裏方」 の皆さんを「舞台さん」を呼ぶことが多いです。

「裏方」と「表方」は常に協力し合います。
ステージ上では朝から舞台のセッティング、リハーサルが行われます。つまり裏方は朝から大忙しです。
そしてリハーサルが終わったら表の準備が始まります。
客席に異常がないか、お客様を迎えられる準備が整っているか、客席を確認。
舞台さんのOKを待って、会場の扉を開けて、お客様をお迎えする準備。

開場すると開演までは表周りが大忙しです。
開場時間内に、全てのお客様のチケットもぎり、お席について頂かなくてはなりません。
何かトラブルがあれば、主催と相談し解決します。
お客様からのお問い合わせにもお答えします。
演奏会の進行を守ること、これが表周りの仕事です。

演奏会は出演者とお客様、そしてスタッフである「裏方」と「表方」が力を合わせて創り上げる、
特別な空間なのです。

演奏会の裏側を知ることで、さらに演奏会に足を運ぶことが楽しめるかもしれません。
そうに違いありません!
この記事を通して、クラシック音楽の楽しみ方を増やしてもらえれば嬉しい限りです。


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